中国語の効率的な学び方

3.目的別!求められる中国語スキルについて

2017年06月15日 16時12分

中国語を勉強しようと考えたきっかけや理由は人それぞれですが、目的によっては求められる中国語のスキルが大きく異なります。
 
「ビジネス」で求められる中国語スキルや学習ポイント
仕事で、「中国出張」や「企業訪問」、さらには「中国赴任」する機会があるときには、
「ビジネス会話」ができるくらいの中国語能力が求められることがあります。
それでは実際に、ビジネス中国語を勉強するためにはどのように学習を進めたらいいのか見ていきましょう。
 
・求められている中国語能力によって学習法が違う
ビジネス会話と一口でいっても、企業によって求められる中国語能力が違います。
企業が求める中国語の能力が、「流暢レベル」、「日常会話レベル」、「語学不問」といったように分かれています。
流暢レベルでは、やはり高度な中国語スキルが必要ですが、語学不問というときには自分の代わりに中国語で話してくる通訳さんが
付いていることが多いでしょう。
 
・ネイティブスピーカーと取引をするなら高度な中国語スキルが必要
中国に出張する目的が、取引先の中国人のお客様との商談である場合には、中国語を使えたほうがスムーズに話を進められます。
それが、営業職の方であったら尚更です。
仕事で中国語を巧みに使えたほうが良いのであれば、やはり上級者レベルの中国語能力は必要不可欠といえます。
中国語の上級者になるためには、数年から数十年と中国語学習を続けなければなりませんし、
ビジネスで使う専門用語を中心に語彙を増やしていくことが重要です。
現地で、通訳を全く付けずに自分が話す中国語で勝負がしたいという人は、学生時代から中国語を専門に勉強しておくことも大切ですし、
仕事をしながらでもスキルアップのために地道に中国語の勉強を続ける努力も必要です。
 
・現地のスタッフとのやり取りではビジネスメールは打てたほうがベスト
出張は年に数回程度で、主に日本国内にいながら現地の中国人スタッフとやり取りをするようなときには、
中国語で交渉するといった高度なレベルを要求されることはあまりないでしょう。
それでも、現地スタッフと円滑にコミュニケーションを図るためには、やはり「ビジネスメールは打てたほうがベスト」です。
ビジネス中国語を習うことができる中国語スクールでは、このようなビジネスメールの書き方を中心に学ぶことができます。
ビジネスの現場では正確さが重要になるので、趣旨は○○である、ということを中国語でどのように伝えらいいのかを詳しく学ぶことができます。
 
・中国赴任のための中国語学習ポイント
年に数回、中国へ出張をしたり、企業訪問をしたりというスタイルではなく、
完全に中国現地に暮らしながら仕事をする「中国赴任」になったときには、一体どのように中国語学習をしたら良いのでしょう。
中国赴任になる人の中には、自分から進んで希望をしている人もいれば、指示をされて赴任になる人がいます。
これらの二つのタイプでは、求められる中国語能力が異なります。
例えば、入社したときから、①将来は中国支社で活躍したいと考えている人の場合です。
このタイプでは、通訳なしで中国語を話せるレベルを養うために努力を続けなければなりません。
企業によっては、中国赴任するためには、ビジネスで使える流暢な中国語レベルといった条件を付けていることもあるからです。
中国赴任に抜擢されるまでには、中国語能力の引き上げが大切であり、同時に海外で働けるだけの実績なども大切です。
もう一つは、自分では希望をしていないけれど、1~2年の短期だけ現地の中国支社への赴任を命じられたときです。
このタイプは、現地に専属の日本語通訳がいることも多いため、必ずしも中国語能力が必要とされるわけでもないのです。
仕事では、通訳を介して会話ができるので、日常生活で一人になったときくらいに話せる程度の中国語レベルがあれば、それほど困ることはないでしょう。
 
「中国旅行」で求められる中国語スキルや学習ポイント
仕事とはまったく関係なく、プライベートで「中国旅行」を考えているときには、誰かから中国語スキルを求められることはないので、
自分で目標を決めて勉強をするようになります。
 
・旅行で使える中国語を覚えておきたい
中国旅行にいくから中国語を覚えておきたいのであれば、旅行で使える簡単なフレーズを中心に勉強しておくといいでしょう。
旅行から帰国したあとにも中国語学習をそのまま続けたいというときには、旅行で使える中国語のほかにも、
発音や声調といった基礎を勉強するのもおすすめです。
旅行で使える便利なフレーズは、現地の人と会話することが目的というよりは、自分の思っていることを一言で相手に伝えることが目的です。
こんにちは、ありがとう、おいしい、これを下さい、すいません・・・など、それだけで相手に伝わる便利なフレーズを覚えてきましょう。
 
・現地で友だちを作りたい
中国旅行にいったときに、現地で友だちを作りたいというときには、旅行で使える便利なフレーズ以外にも、
自己紹介や簡単な会話ができるように中国語学習をするといいでしょう。
自分の伝えたいことだけでなく、相手にも色々と質問をしてコミュニケーションを図るためには、中国語で会話できる力が必要です。
そのためには、中国語の発音や声調などをしっかり覚えて、ちょっとした日常会話程度までのレベルを目標に中国語学習をしましょう。
 
・トラブルに遭わないために!
旅行までに少し時間があるというときには、「トラブルに遭わないために」中国語を勉強するのも一つです。
例えば、買い物をしているときにぼったくりに遭わないようにお金の数え方などを勉強すること、
何かトラブルに遭ったときに誰かに助けを求められるような中国語を覚えておくなのです。
とくに、個人で旅行するようなときには言葉が通じないと、上手いこと騙されてしまったり、または損をしてしまったりする可能性もゼロではないので、
危険やトラブルから身を守るためには中国語を勉強していたほうが安心です。
 
「趣味」のための中国語学習ポイント
中国語に興味をもったきっかけが、中国語のドラマや映画を見たから、好きな歌手や俳優がいたからという人も多いのではないでしょうか。
それに、テレビでやっていた中国語講座の番組で何だか面白そうと感じて、中国語学習をはじめたという人もいるでしょう。
そのような方に多いのが、「趣味」で中国語を勉強しているということです。
 
・期間が決まっていないのなら楽しく中国語を勉強しよう
趣味で中国語を勉強している人の多くは、中国語をいつまでに習得しなきゃいけないといった制約がありません。
だからこそ、ほかの学習者よりもさらに肩の力を抜いて、楽しく中国語学習を進めることができます。
中国語を趣味で勉強している人が集まる中国語サークルに参加して、学んだ中国語を実践で使ってみるのも面白いですし、
ネイティブスピーカーと友だちになって簡単な中国語で話してみるのもおすすめです。
趣味で中国語学習を続けられるのは、無理をせずに中国語を楽しく勉強できているからなのです。
 
・中国語のドラマや映画をたくさんみる
中国語のドラマや映画をみるのが好きな人は、中国語学習が趣味になることが多いでしょう。
このあいだ覚えた単語が、ドラマや映画で話されていて意味を理解できたり、聞き取れたりしたときにはとても嬉しいものです。
興味のあるものごとは、無理に勉強しているときよりも、すんなりと頭や身体に吸収されていきます。
趣味で中国語を勉強するのであれば、参考書を読んで無理に知識を取り入れるよりは、
好きなドラマを見ながら少しずつ知識を広めていったほうが着実に中国語能力は上がっていくのです。
 
「日常会話」のための中国語学習ポイント
中国現地で生活する、中国語を話す友だちと話がしたいなど、「日常会話」のために中国語学習をすることがあります。
日常会話というのは、普段の生活で必要なフレーズや便利なフレーズを集めたものであり、
ビジネスで使うような専門的な中国語や、大学の授業を受けるときに使う難しい中国語など、高度な中国語は覚える必要がないのです。
 
・中国語であいさつすることから始めよう 
日常会話レベルの中国語を学ぶときには、まずは「あいさつ」など、よく使う中国語から勉強しはじめましょう。
あいさつができていれば、それ以上話せなくても、相手に良い印象を持ってもらうことができます。
それに、中国人の友だちに中国語であいさつをしたら、それだけで嬉しい気持ちになってくれるかもしれません。
 
・相手を気遣うようなフレーズも大事
中国語のあいさつを覚えたら、「相手を気遣うようなフレーズ」を覚えておくと話しが続きやすくなります。
たとえば、今日の調子はいかがですか、体調はどうですか、お休みの日は何をされていましたか、どんな食べ物が好きですか・・・など、
疑問や質問を投げかけることができれば会話がどんどん広がっていきます。
自分が質問をすると相手も同じように質問を投げかけてくることもあるので、同じ質問に対しての答えも準備しておくとさらに良いでしょう。
完璧な中国語でなくても良いのです。分からなければ身ぶり手ぶりを加えて、話そうとする想いを相手に伝えること大切です。
 

継続は力なりということわざがありますが、中国語はまさに学習を続けることで能力がアップしていきます。
毎日少しずつでも続けていれば、自然と中国語学習を習慣化させることができますし、学習効果を着実に感じることができるでしょう。
 
今回ご紹介してきた「中国語を効率的に学ぶ方法」や、「効果を上げやすくする方法」、
さらには「目的別の学習ポイント」はとても基本的なことばかりです。
それでも、初心忘るべからずという言葉どおり、学び始めたときの基本を忘れずに中国語学習を続けていければ確実に中国語能力は身についていくはずです。